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自分のものの見方、世界の見方をシフトする



自分と「全く違うキャラ」に、あえてなってみる、
「他人を演じてみる」、
ーーそんな演劇みたいな体験、あなたはお好きですか?

5/10、11の2日間、様々なジャンルでコアな活動されている方々が、
3ケ所同時並行でトーク・セッションするイベント「遊識者会議 in Tokyo 2014」が、
青山から原宿近辺のエリアで催されてました〜〜!
↑ 動画は「遊識者会議」全体の様子です。↑


私=立野も丸2日間で6つのトーク・セッションに参加して、
普段聴けない方々のお話をインプットしてたのですね。


その中で、石野由香里さんの演劇ワークショップ「自分のものの見方、世界の見方をシフトする」が、
ひじょうに興味深く、面白かったので、
ここでもご紹介させて下さい。

自分の「ものさし」を見直してみましょうか?

石野さんのワークショップでは最初に、
「あなたが人をはかるものさしは何ですか?」という問いかけがあり、
自分の「ものさし」について、男女2人組のペアで対話してシェアするーー
というステップがありました。


その後、石野さんによって1人芝居的に「ジャンクとジュエル」という物語が演じられ、
その合間に、参加者もひと言づつ「証言」を挿入していくという、
ドキュメンタリー演劇的なアプローチが行われたのです。

「あなたが人をはかるものさしは何ですか?」への答えとしてーー

「ショップ店員 女性 28歳」や「ホームレス 男性 71歳」、
「漁師 男性 年齢不詳」と、
世界の様々な人達の「人をはかるものさし」についての証言が、
あらかじめシナリオに書かれていて、
それをアトランダムに参加者が1人づつその場で立ち上がり、
「語る」わけです。

「人を何ではかるべきか? それは年収ですよ」という証言もあれば、

「人の魂を、死後、先祖の霊がはかるんだ…(略)
 だから俺たちは毎日祈りながら、獲物を穫っているんだ。」

ーーという証言もある、というように。

視野を世界中に広げると、「人をはかるものさしは何ですか?」への答えは、人間の数だけ多様にあるのに、気づかされます。

当たり前のことですが、地球上の人口が70億人なら、
70億それぞれの「ものさし」や「声」があるわけです。
こうなるとカオスを越えたカオス、いわば超カオスの中で、
私達は生きているのに気づかされる。
まずここが、面白いです〜〜。

世の中の多くの人々は、それぞれに「人をはかるものさし」を形成している。
「1人前の大人になる」「成人する」とは、
自分なりの「ものさし」を作ることーー
と、認識されているかもしれませんね。

それはまた、個人の「ものさし」であると同時に、
両親や家族、
時代状況や、地域、社会、国家のカルチャーの影響を、
少なからず受けています。

それを、こんな風に他者を演じ、
様々な他者の声を聴く経験から、
自分が作っている「ものさし」を振り返り・リセットできるのでは?ーー
というのが石野さんの意図している所のようです。

「ものさし」とは、心理学的には「自分の見方のワク(フレーム)」であり、「価値観」とも、「尺度」とも言えるでしょう。

人はそれぞれに「フレーム」や「尺度」や「価値観」を作って、
他人や外界をみている。
それは基本的には大切なものですが……
それによって生きづらくなる場合も、あるでしょう。


そんな「フレーム」や「尺度」や「価値観」も、リセットできるし、
それから自由になる方法もあるわけです。

ここで、ドキュメンタリー演劇という手法の可能性にも、
あらためて気づかされます。
直線的な(リニアーな)物語に、アトランダムに多様な「証言」「声」が挿入される時、
世界はたしかに超カオスなのだけれど、
そこに風が吹き抜けるようにも感じます。

「私達は(そして自分は)、もっともっと自由な存在で良いのではないか?」

「もっと自由な見方で、生きても良いのではないか?」

ーーそんなメッセージが伝わってくるようです。

【参考】石野 由香里さん(俳優/演劇ワークショップ主催 早稲田大学教員)のHP http://mariayukari.wix.com/yukari



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