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地球全体と私達の「自分らしい生き方」を繋げる

DW090(変換後)月山

「自分という存在は、そもそも何だろう……」
ーーあなたはそんな風にあらためて想う時は、ありませんか?

今日は、池上彰さんの「おとなの教養 私たちはどこから来て、どこに行くのか?」NHK出版新書 を、ご紹介させて下さい。


本書では、これは時代を越えて永遠の疑問であり、
そこから宗教が生まれ、哲学、歴史学、天文学等の様々な探求が生まれてきたと、書いてます。
それは「リベラルアーツ」とも呼ばれ、
専門分野に細分化したそれぞれの学問・研究を下支えして、
大人としての社会や世界に対する幅広い見識を育てる「学び」なのでした。

そして、2015年この現代を生きる私達にとって必須な「リベラルアーツ」として、
「自分自身を知る」という問いに答える7つの分野を、
新たに池上彰さんが選び直して、ザックリ包括的に紹介しているのが、
この本なのです。


(1)宗教の起源を知る
(2)宇宙の発生と仕組みを知る
(3)人類(ホモ・サピエンス)の発生と旅路を知る
(4)人間と病気、ウイルスと遺伝子の関係を知る
(5)経済学が生まれ、経済学によって世の中が動かされていることを知る
(6)歴史をどのようにとらえれば良いかを知る
(7)そもそも、「日本とは何か」「日本人とは何か」を知る

この2015年という時代状況は、
先の見えにくい、不安定要素の多い混沌におおわれているーー
と言えるでしょう。

だからこそ、です。
地球規模の視野で「私たちはどこから来て、どこに行くのか」を探求するリベラルアーツは、今を生きる大人達にこそ、必要な「学び」となっているのではないか!
こうした池上彰さんの問題提起は、とても根源的であり、
信頼できるーーと、私もおもいます。

「2015年からこれから未来、どのように生きたらいいか??」
ーーそんな疑問や不安を抱えている大人の方々に、
この本をぜひお薦めしたいのです。
「自分自身を知る、自分を深く知る」という観点が、2015年の今、
あらためてひじょうに重要なテーマとなっているのではないでしょうか!

私達は常日頃、自分の専門分野や職種、目の前の課題に、
どうしても意識を集めてしまいますが……、
いわば、「地球大の補助線」を意識の内に引くと、
自分の仕事と世界の関係、
自分の人生と地球の関係を結びつけて、考えやすくなるでしょう。


そんな、「地球大の補助線」として、私たちが頼りにできそうなのが、
池上彰さんの宗教から経済、宇宙、政治まで渡る、
ひじょうに広範な見識なのです。
私達個人の人生と地球全体の状況をつなげて、考えやすくなります。

私にとって最も「目からウロコが落ち」て面白かったのは「歴史」についてでした。

歴史とはおおむね「覇権」「勝者」の側からつづられてきた、
勝者の物語がほとんどでしょう。
市井の人物、あるいは「勝てなかった側の物語」は、語られてないのです。

そして、歴史は必ずしも直線的に進歩するものではないーー
ということも、池上さんは語っています。
冷戦が終わっても、世界各地では地域紛争やテロが頻発してますし、
中東や北アフリカで「アラブの春」が起こっても、
市民が自由になるというより、超原理主義が台頭しているわけです。

私たちは歴史と、どうつきあっていったら良いのか?
これは歴史に対する「メタ視点」、
いわば「メタ歴史観」とも言えるでしょう。
日本やアジア、世界各地の地域の歴史に着目するというよりも、
「私達にとって歴史とはそもそも何であるか?」を意識しつつ、
緻密に歴史の流れをとらえる、ということでしょう。

この「メタ視点」を持ちながら「歴史」をみつめる所が、
私=立野にとっては最も興味深い箇所でした。

こうして、2015年のカオスな時代状況を生きる私達だからこそ、
地球規模の視野のリベラルアーツの学びが、
「これから、どう生きたらいいのか?」
という賢明なヒントを与えてくれるでしょう。


そしてKindle版もありますので、
iPhoneやタブレッド等にダウンロードして、今スグにでも読められます。
本棚に場所を占めないのもナイスですね。

→→次号に続く



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